顎関節症
顎関節症には4つの原因があります。
顎関節症タイプ@ 筋肉痛
顎をよく噛みすぎると頬の筋肉(咬筋)やこめかみの筋肉(側頭筋)が痛くなります。
筋肉の使い過ぎによるもので治し方も比較的簡単です(とは言っても2-3か月かかる方もいます)。保険のマウスピース(3000円)を改良して使用することのほかに姿勢検査(8000円)を行い生活習慣のどこを変えると改善するか、また顎整体(2000円)も併用することで楽になってきます。
顎関節症タイプA 顎関節の靭帯の痛み
これも咬みすぎもありますが、横に顎がずれることも原因の一つです。捻挫に近い状態です。
噛み合わせや普段の生活習慣に問題があることがあり、そこから当院では姿勢検査や顎整体を行って治療を始めていきます。確定診断の為MRI(7000円)も撮影します。
顎関節症タイプB 顎関節円板のズレ
これがよく見られるいわゆる顎関節症と言われ、口を開ける時や閉じる時に顎のこめかみに音がコリっとしたり、人によってはジャリッとします。パキっと大きな音が出る場合もあります。これは顎関節内にある関節円板が正常な位置からずれたり戻ったりと不安定な状態で基本的に円板が外れている場合が多いです。
音が鳴るときに、普段外れていた関節円板が正常な位置に一瞬戻る時にカクっとか、ポキっと音がして円板に下顎頭がきちんとはまりますが、またいつもの顎の位置に戻ると関節円板が下顎頭から外れる状態です。
この場合はこれまでのタイプ1,2と異なり、しっかりと検査が必要で、MRI(7000円)の後、顎の噛み合わせにより顎関節で音が鳴らない位置を探り模型での噛み合わせ検査を行い、頭の骨(耳と鼻の骨を基準に)に対し、上顎の骨がどの位置にあるのか、それに対して下顎がどのように噛み合わせると顎関節円盤は音が鳴らず正常な位置に戻るか検査をします。(検査費用は5万円になります。) そのあと、その顎の位置で咬めるように顎関節の矯正を始めます。治療費は着脱可能なもので15万円、固定式のもので29万5000円、歯に1本ずつ接着して噛み合わせを少し修正する簡易治療法は歯1本につき5000円かかります。
着脱可能なもので15万円
固定式のもので29万5000円
接着タイプ 1歯につき5,000円
着脱可能なタイプで顎関節を矯正した方の体験談はこちらをご覧ください。
また顎関節はさほど問題ない方も姿勢のずれから噛み合わせがずれ肩と腕が上がらない方に姿勢検査(8000円)を行った上で噛み合わせ検査(50,000円)行う事で噛み合わせを適切な位置に動かすことで長年上がらなかった腕、肩がその場で上がる方もいらっしゃいます。
このタイプの方の体験談はこちらをご覧ください。
顎関節症タイプC 顎関節の骨の吸収と変形
関節の骨が溶け変形したように見えるので関節リウマチに似ていますが、これは関節リウマチでない方も起きることで、一般的にタイプ@からAないしBと進むにつれ徐々に顎のこめかみの骨(下顎頭)が溶けて変形したようにレントゲンで見える状態に迄悪化した顎関節症です。
この場合、保険のレントゲンで発見され説明させて頂くこともあり、大抵鼻の骨も曲がっています。もちろん噛み合わせもかなり歪んで見えることが多く、原因としては
@奥歯が片方ない
A片側ばかり咬む
B偏る生活習慣
等が上げられ関節リウマチとあまり関係無いことがほとんどです。
ご希望でしたら治療いたしますが、基本は先ほどのタイプBに準じます。ただし、音もなく過ごしていたのが治療上噛み合わせを変えると顎の音が鳴る方もいますがこれは関節の中にある座布団のようなクッション材である関節円板が元の正常の位置に戻る可能性があることを示し、関節円板がずっと正常な位置に留まることができれば下顎頭の骨の吸収悪化を防ぐ可能性が高まると考え、タイプBに戻れたとして積極的に治療していくこともあります。
ずっと音が鳴らない場合でMRIに問題がないとなればこれ以上下顎頭の骨(こめかみの骨で顎関節の一番大事な骨、咬むときに支えになる最も大事な骨)が溶けてなくならないよう現状維持で治療を留めることもあります。